木村峻郎弁護士作成!講演レジェメ集:

木村峻郎弁護士作成!法律学習用講習会レジェメ「税理士が知って得する法的知識~顧客獲得のために~part7」(税理士の先生方へ) 」(税理士の先生方へ) 勤務地の変更によるトラブル、配置転換

木村 峻郎 先生作成!法律学習用講演・講習会レジェメ集
テーマ:「税理士が知って得する法的知識~顧客獲得のために~part7」(税理士の先生方へ)
法律監修:アイランド新宿法律事務所(代表弁護士 木村 峻郎)

「税理士が知って得する法律知識~顧客獲得のために~PartⅣ」

平成23年11月22日
(注)上記日付の法令に基づいて、作成されております。
アイランド新宿法律事務所
代表弁護士 木村 峻郎

はじめに
クライアントの会社が従業員とトラブルになることは避けなければなりません。「会社のホームドクター」としての役割を果たすことが営業の重要ポイントの一つ」という視点から労働紛争の回避の方策について、事前に適切なアドヴァイスが出来る様、再度問題点を整理してみて下さい。

第1.クライアントを危うくする労働問題

◎パートⅠからパートⅢまでの重要ポイントの確認!

1.懲戒解雇をする場合は、就業規則が作成され、その中に懲戒処分に関する規定が設けられていることが必要である。

クライアントに対し「就業規則が作成されているか否か」を、確認すること。

2.懲戒解雇や整理解雇の有効要件は厳格!

「就業規則に、懲戒処分の内容が木目細かく規定されているか否か」をチェックする。

◎ 税理士からの「クライアントに対する必要なアドヴァイス」

1.就業規則の作成=就業規則がなければ、懲戒処分も為し得ない。

2.整理解雇、懲戒解雇は慎重に!
解雇要件が極めて厳格なので、裁判で勝訴できるのは極めて僅かしかない。

◎【対策】退職時に和解契約書を作成する。

※和解契約が締結されると「労働者は他に主張すべきことがあっても、その後はそれを主張し得なくなる」のが原則的取扱いである。

3.未払い残業手当の請求が急激に増加!
退職者から過去2年分の退職手当の請求が多発。

◎【対策】退職時に和解契約書を作成する。
◎和解契約書の作成上の留意点=別紙和解契約①乃至③参照

<参考条文>
第695条(和解)
和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。
第696条(和解の効力)
当事者の一方が和解によって争いの目的である権利を有するものと認められ、又は相手方がこれを有しないものと認められた場合において、その当事者の一方が従来その権利を有していなかった旨の確証又は相手方がこれを有していた旨の確証が得られたときは、その権利は、和解によってその当事者の一方に移転し、又は消滅したものとする。

第2.配置転換をめぐるトラブルの増加
多発するユニオンからの団体交渉の申入れ

1.例:技術職・経理職から営業職に配置転換することの可否
従業員にどの様な業務を担当させるかは、会社と従業員との労働契約によって定まる。従って、

①契約書が作成されている場合には、その契約の内容に従う。

②契約書が作成されていないときは、以下の事情等を考慮して、裁判所が「労働契約の内容」を判断する。

③会社が従業員の募集に際して、例えば「技術職(又は経理職)」と定めていた場合、会社が当該従業員を一方的に営業職に配置転換することは出来ない。
(※労働契約内の内容は「当該従業員に技術職として仕事をさせる」という内容のものと判断される。)

④採用時には、職種を定めていなくても、例えば入社以来何年も技術職に従事されていたならば「労働契約の内容は技術である」と判断され、会社が一方的に営業職に従事させることは出来ない。

⑤その他
◎【対策】配置転換には必ず同意書にサインをして貰う。

3.勤務地の変更をめぐるトラブル

1)従業員の転居を伴う転勤(※例:東京支店から静岡支店へ転勤)は、当該従業員の同意がなければ不可。

2)通勤条件が著しく悪化する勤務地への変更は原則として不可。
・現在の勤務地まで通勤時間が20分であった従業員を、通勤に1時間を超える他の営業場所に変更することは不可。
・自転車・自動車を利用して通勤をしている者に対し、自転車・自動車通勤が出来ない遠隔地の営業所に転勤させることは原則として不可。

3)或る従業員が「他の従業員と仲が良くない」ということから、転勤を命じることは「転勤の必要性が乏しい」。そこでこの場合は、原則として転勤は不可。

4)パート従業員の転勤は不可。
パート従業員は「現在の営業場所を重視して勤務する」という意思で応募する。

【参考】
[従業員の配置転換の重要な要件]
◎配置転換は「労働契約の内容を一方的に会社が変更する」ものである。そこで、配置転換により従業員が不利益を被るときは許されない。

◎配置転換が許される4つの要件!
①配置転換を行う「業務上の必要性」が存在すること。
②例えば「嫌がらせをして外勤の辞表を提出させる」等、不当な目的からでたものではないこと。
③例えば「室内で事務職に従事している者を、営業職に配置転換をする」という様な、従業員の「個性を無視した配置転換」ではないこと。
④配置転換をする当該従業員と協議を行ない、当該従業員の環境や意向を踏まえたこと。

第3. 次回以降の講演テーマ
【労働問題パート5(次回:平成23年12月7日開催)】
・従業員に対する損害賠償責任追及の重要ポイント

【労働問題パート6】
・賃金カット、ボーナスや退職金の不支給をめぐる法律問題の重要ポイント

【労働問題パート7】
・パート従業員をめぐる法律問題の常識

【労働問題パート8】
・外国人従業員をめぐる法律問題の常識

【労働問題パート9】
・簡単にできる残業手当の節約方法

以上

木村峻郎先生作成講演会レジェメ集291122-1(PDF)
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