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木村峻郎弁護士作成!法律学習用講習会レジェメ(民法)「弁護士から見た昨今の葬儀費用・祭祀承継・相続に関する裁判例」昨今の葬儀・遺産分割をめぐるトラブルの背景

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法律監修:アイランド新宿法律事務所(代表弁護士 木村 峻郎)
テーマ(民法)「弁護士から見た昨今の葬儀費用・祭祀承継・相続に関する裁判例」
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「弁護士から見た昨今の葬儀費用・祭祀承継・相続に関する裁判例」

アイランド新宿法律事務所
代表弁護士 木村 峻郎

第1 昨今の葬儀・遺産分割を巡るトラブルの背景
1.終活
⇒相続を巡る問題のタブー感の薄れ

2.少子化
⇒周囲に死後を託せる人物が少ない

第2 昨今の葬儀・遺産分割を巡る裁判例

(事例1)
①入院中のAは、Yに自分の葬儀と統合失調症で入退院を繰り返していたAの子Bの世話を依頼し、A名義の預金通帳と印鑑を渡した。

②その後Aは死亡したが「YはAの全財産の管理を任されている」旨を述べ、預金の一部を払い戻して葬儀費用にあて、その後も数回にわたり預金の払い戻しをした。

③Bの死後、Bの子であるXが、Yは無権限でA名義の預金を引き出したとして、Yに対し損害賠償請求をした。

図1(事例1 身分関係図)

【葬儀費用に関する税務署と裁判所の取扱い】
・税務署の取扱い
・裁判所の取扱い

【身寄りの乏しい者等の火葬・埋葬と葬儀費用の取扱い】

<参考>
民法
(成年被後見人の死亡後の成年後見人の権限)
第873条の2 成年後見人は、成年被後見人が死亡した場合において、必要があるときは、成年被後見人の相続人の意思に反することが明らかなときを除き、相続人が相続財産を管理することができるに至るまで、次に掲げる行為をすることができる。ただし、第3号に掲げる行為をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
①相続財産に属する特定の財産の保存に必要な行為
②相続財産に属する債務(弁済期が到来しているものに限る。)の弁済
③その死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為(前二号に掲げる行為を除く。)

<参考>
最高裁判所大法廷平成28年12月19日決定(抜粋)
各種預貯金債権の内容及び性質をみると,共同相続された普通預金債権,通常貯金債権及び定期貯金債権は,いずれも,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく,遺産分割の対象となるものと解するのが相当である。

(事例2)
Aが死亡した際、Aには相続人にあたる甥や姪が複数名存在しており、甥・姪らは、協議のうえ、祭祀はXが全て行うことで合意した。
Xは、Aがガンに罹患していることが判明して病院に入通院するようになってから、Aを見舞うなどしていた。
一方、Yは元夫を亡くして以降、Aの住居を訪問し、Aと生活を共にしていたことがあり、かなりの回数、一緒に旅行に出かけていた。
YはAの死後、葬儀業者に依頼し、喪主としてAの葬儀を行い、葬儀費用や供養料を支払ったほか、位牌や戒名の手配をした。
そうしたところ、Xから、自身が祭祀主宰者であるとして、Aの遺骨の返還を求められた。

・遺骨は誰のものか
・祭祀主宰者は当然に親族がなるのか

<参考>
民法
(相続の一般的効力)
第896条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
(祭祀に関する権利の承継)
第897条 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
2.前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

(事例3)
Aは、甲宗派に属する宗教法人Yとの間で、Y寺院墓地内の墓地区画の墓地使用権の設定契約を締結し、Aはもちろん、Aの子やその妻も当該墓地に埋葬されていた。
その後、Xが本件墓地の使用権を承継することとなった。
Xは、自身の妻が亡くなったことから、Yに対し、自身の妻の遺骨を埋蔵するよう求めたが、Yは、甲宗派の典礼に従わない限り、遺骨の埋蔵を拒絶すると通告した。
そこで、XはYに対し、妻の遺骨の埋蔵の妨害禁止を求め、訴訟を起こした。

・墓地使用権と改宗の関係

<参考>
墓地、埋葬等に関する法律
第13条 墓地、納骨堂又は火葬場の管理者は、埋葬、埋蔵、収蔵又は火葬の求めを受けたときは、正当の理由がなければこれを拒んではならない。

(事例4)
Aは生前、自筆証書遺言を作成していた。
その遺言書にはAの署名がなされていたが、Aの署名の後に印鑑が押印されていなかった。
一方、この遺言書は2頁にわたって作成されていたが、頁間にAの契印が押印されていた。
Xは、この遺言書が有効であると主張して裁判を起こした。

・自筆証書遺言の要件

<参考>
民法
(自筆証書遺言)
第968条 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

(事例5)
Aが他界した後、自筆証書遺言が発見された。
その自筆証書遺言には、Aの財産の大半をXに相続させるとの内容が記載されていた。
ところが、その自筆証書遺言には、全体の左上から右下にかけて赤色のボールペンで1本の斜線が引かれていた。
そこで、Yは、この自筆証書遺言は撤回されたものであると主張した。

<参考>
民法
(自筆証書遺言)
第968条 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
2.自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

(遺言書又は遺贈の目的物の破棄)
第1024条 遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様とする。

・遺言書を書き換える場合の対応

(事例6)
Aは生前に自筆証書遺言を遺していた。
その遺言の内容の概略は以下のとおりであった。
①遺言者名義の預貯金はX1、X2、Yで3分の1ずつ相続する。
②現金及び家財道具等はYが全て相続する。
Aはその後他界したが、遺言を作成した後、他界する直前に自身の定期預金口座から金3,000万円を払い戻していた。
そこで、X1、X2は、3,000万円を取得したYに対し、金3,000万円の返還を求めた。

・遺言書の文言の解釈
・遺言書を作成した後の事情変動への対処

(PDF)木村 峻郎 先生作成講義レジェメ291104-1
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以上

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