木村峻郎弁護士作成!講演レジェメ集:

木村峻郎弁護士作成!法律学習用講義レジュメ集「税理士の関与先で起こる 労働者からの残業代請求はこう対応しろ!! その3」(労働・雇用問題)賢い訴訟テクニック

木村峻郎先生講義レジュメ集
法律監修 アイランド新宿法律事務所-

テーマ「税理士の関与先で起こる 労働者からの残業代請求はこう対応しろ!! その3」
(労働・雇用問題)
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税理士の関与先で起こる労働者からの残業代請求はこう対応しろ!!その③

アイランド新宿法律事務所
代表弁護士 木 村 峻 郎

第1.裁判所はこう考える!賢い訴訟テクニック

1.裁判になっても会社の正当性を証明できる証拠の収集保全に努めること。

2.「残業手当の請求事件」について
  「残業したか否か」の争いが最大のポイント
  1)就業に着手
  2)着がえる前にワープロ
   ①タイムカードの打刻に関する会社側の指示を書面で行う。
   ②少なくとも1年に1回は、労働者に対し上司が直接指示し、その指示したことを会社の記録に残す。
   ③会社パソコンの利用=個人所有のパソコンで仕事をさせない旨の配慮

3.「懲戒解雇無効確認事件」について
1)解雇は「正当事由がなければ行うことができない」
   ※正当事由=誰がみても「解雇することが已むを得ないと思える 事情が存在する場合」をいう。例えば、会社の金銭を横領した労働者に対して為される場合。

2)裁判は証拠でその勝敗を決するが、会社の上司が「労働者の非行を証言」しても通用しない場合が多い。

3)不良労働者の違反行為はその都度、注意・指導したうえ、出来る限り「注意したことを会社側の記録」に残す。

4)重大な違反行為に対する注意や、二度以上の同一事項の注意は必ず書面で行う。

5)労働者に反省文等、自分の非を認めさせる書面を作成させる。

第2.相手方弁護士や労働組合への対処法

1)早期解決に尽力する。相手方弁護士から内容証明郵便を受領したときは、早い段階で相手方弁護士に連絡をし「和解交渉」を試みる。
※但し、他方では裁判も辞さない交渉当初より「大幅な譲歩する」旨の態度は示さないこと。
2)相手方(特に労働組合)との交渉は、挑発に乗らずに冷静に対応し、相手方の主張を持ち帰って次回の団体交渉前に書面で回答すること。

3)相手方との「話し合いによる解決が困難」と判断したときは、会社から先に「債務不存在確認訴訟」を提起して「原告としての主導権をとる」こと。

第3.和解契約書の活用=関与先を守る最大のノウハウ

1.対策!退職時には必ず和解契約書を作成すること。
仮に労働者が会社に対し「和解契約で定めたもの以外にも手当の支払を請求できる権利があった」としても、労働者はその後は争うこと(支払を請求する)が出来なくなる契約。

2.和解契約の要件
和解契約は、①会社と労働者との間に争いがあること、②会社と労働者の双方が譲歩すること、③会社と労働者が紛争解決に合意したこと(民法第695条、同第696条)。

3.具体例
会社が労働者を不当に解雇し、或いは未払残業代の支払をしなかったため、争いが生じた時、両者で話し合いを行う。

4.そして例えば、会社が労働者の懲戒解雇処分を撤回すること(又は未払残業手当の一部を支払う等)により、紛争を解決することを合意する。

5.和解契約書を作成し、会社と労働者が押印をする。

<参考例>別紙和解書参照

ポイント
1.契約書面の表題は、必ず「和解契約書」とすること

2.和解契約書の末尾に「他に何らの債権債務が無いことを、相互に確認する」旨の条項を、必ず記載すること。

3.会社が「和解契約で約束した」ことは、必ず守ること。

<参考条文>

1.和解(民法第695条)
第695条 和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。

2.事業場外労働(労働基準法第38条の2)
第38条の2  労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した 場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。
以下略 

3.専門業務型裁量労働制(労働基準法第38条の3)
第38条の3  使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、労働者を第1号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、第二号に掲げる時間労働したものとみなす。
1)業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務(以下この条において「対象業務」という。)
2)対象業務に従事する労働者の労働時間として算定される時間
以下略

4.企画業務型裁量労働制(労働基準法第38条の4)
第38条の4 賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る。)が設置された事業場において、当該委員会がその委員の5分の4以上の多数による議決により次に掲げる事項に関する決議をし、かつ、使用者が、厚生労働省令で定めるところにより当該決議を行政官庁に届け出た場合において、第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を当該事業場における第一号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、第3号に掲げる時間労働したものとみなす。
 以下略

5.付加金の支払(労働基準法第114条) 
第114条  裁判所は、第20条、第26条若しくは第37条の規定に違反した使用者又は第39条第7項の規定による賃金を支払わなかつた使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。ただし、この請求は、違反のあつた時から2年以内にしなければならない。

(PDF)木村峻郎講義レジェメ291026
(PDF木村峻郎先生講義レジェメ291026

以上

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